2月に入りました。節分やバレンタインデーなどのイベントが目白押しです。

季節の寒さの中に人と人の温もりが感じられる今日この頃

今回は足元の寒さ防いでくれるブーツ

エンジニアブーツの特徴、修理工程、使用上の注意などを紹介していきます

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エンジニアブーツとは

エンジニアブーツとは、主にエンジニアに用いられていたワークブーツや安全靴の一種です。
最近では、安全靴としてではなくファッションの一部として取り入れられています。
また、その安全性とファッション性から、オートバイの運転時に履かれることもあります。

エンジニアブーツは胴の内側に紐やベルトがないため、オートバイの運転の邪魔にならず、
トウのキャップやゴムのソールがオートバイの操作に適しており、
さらに丈夫な革が事故時の怪我からライダーを守るため、オートバイの運転に適したブーツです。

特徴

  1. 靴紐は、作業者が足下のモノに紐を引っ掛ける恐れがあるため除外され、替わりにベルトが甲からくるぶしあたりについています。
  2. ベルトにはバックルが足の外側に配置され、ベルト長を調整できるようにしています。
  3. つま先を守るためつま先に鉄製かプラスチック製のカップが内蔵されています。
  4. ブーツインの際に適度にふくらはぎ部を締めることにより裾が出てくるのを防ぐため、筒部の最上部に小さなバックルつきのベルトがついています。
  5. ブーツの高さは10インチから18インチの高さが一般的で長いものは38インチ(股下まで)あります。
  6. 基本的には厚手の丈夫な黒、または茶色の革(カウハイド、ホースハイド等)が用いられます。
  7. オートバイ操作や機械操作のため、つま先の内側をレザーパッチで補強する場合があります。

オールソール修理交換

黒のエンジニアブーツ(Vibram#700)

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ソール材にVibram#700使用

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Vibram#700の特徴

アスファルトに対して高いグリップ力を発揮し、履き味が柔らかく街仕様のシューズにも最適です。
モーターサイクルのクラッチ操作がしやすくバイク乗りにもオススメです。

完成

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磨きはあえてピカピカにしないで履き古した感を出してます。
カッコよく仕上がりました

続いて茶色ブーツのオールソール交換(Vibram#100)

Vibram#100の特徴

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特徴
ワークブーツの定番とも言えるVibram#100
高い耐磨耗性を誇り、衝撃吸収力、グリップ力も強く迫力のあるルックスです
またハードな見た目に反して、履き味が柔らかいのも特徴です。

機能性
見た目に反して履き味は柔らかく、スタンダードなソールとして人気があります。
クッション性、耐久性に優れたバランスの良いソールです。
オートバイのライディングでもその機能の評価は高いです。
トータルバランスの高いオールマイティなソールで最初の1足目にお勧めです。

カカト部位の処理

ソールを張り替えて残すはカカトを削って仕上げる段階です。
エンジニアブールに関しては人それぞれに好みがありますが、
カカトを削る際、クビレを作る方が個人的に好きです。

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もっと内に入れたいのですが、これ以上絞れきれないので
再びリフトのサイズを変え再挑戦です

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靴修理には観察することも大切です
お客様の要望を聞き靴の状態をよく観察して
最適な方法で素材を選び調整して靴を仕上げていく
一つ一つの作業がとても楽しいです。

最期はエンジニアブーツのつま先穴あきの修復修理

バイクに乗ってクラッチの切り替えを続けると
どうしても靴のつま先に負担がかかり

長い年月がかかると革が破れてきます

エンジニアブーツ革が破れて鉄板が剥き出しの状況。

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穴を埋めて栄養補給と色入れてます。

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もう片方の靴に色合いを合わせていきます。
赤茶の革は一色でベタ塗りしちゃうと味が無くなりますので、

  • 赤茶のクリームの上から
  • 濃茶
  • バーガンディ(ワイン色)
    を入れています。

修理完成写真

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革が破れ穴が開いた状態からでも
硬い芯がある所のみパテ埋め出来ます。
(柔らかい所やシワの入る所はパテ埋め不可です)

今までブーツなど革が破れて仕方なく買い替えている人は
是非一度ご相談ください

エンジニアブーツ使用上の注意

エンジニアブーツはもともと作業用に作られたものなので、次のことに注意必要があります。

1、エンジニアブーツ専用のソールを使っていることが多い。このソールは耐油や耐磨耗には優れているが、滑りやすいため登山などには不向きです。

2、他のライディングブーツ同様、胴が細いため脱着が容易ではない。簡単に脱ぐためにブーツジャックを用いたり、簡単に履くための専用の靴べらも存在します。

3、丈夫な革により作られているため、足に革を馴染ませるのに時間がかかる。革が馴染む前に足の痛みに耐えられず、使用を諦める者も多い。根気強く履きこむ必要があります。

4、本格的な仕様のエンジニアブーツは片足の重量が1kgを超えるものが普通であるので履きこなすのは容易ではない。振り子の原理で慣れれば靴が重いほうが歩きやすいと考える者もいます。

 

以上、ブーツ愛好家としては必ず1足は持っていたいエンジニアブーツ
今は様々な製造会社がありますので人気のブランドからお気に入りを見つけられるといいですね。

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私もエンジニアブーツを愛用している一人で 出勤時にはいつも履いております。