ブラックラピト製法からセメント製法へ
元の状態
今回のブラックラピト製法は本底とレザーミッドソールをマッケイのように縫い付けます。次にレザーミッドソールをラバーのアウトソールと縫い付け(出し縫い)の製法です。今回の靴は重くて、硬くて全然足に馴染まず悩んでいるとのご依頼を頂きました。
話し合いの結果ガムライトに交換です。
ブラックラピト製法
ブラックはイタリアで言うところのブレーク式、つまりマッケイ式のことで、中底をマッケイ式で縫いつけ、さらに本底を出し縫いする製法。ブラック(=マッケイ)と組み合わせることにより、2回縫っても、グッドイヤー式より迅速にできることから、この名称がついたものと思われる。日本ではマッケイ・グッド、あるいはMG製法と呼ばれている。グッドイヤー式の耐久性の良さと、マッケイ式の返りの良さをかけあわせたような製法です。
マッケイ式製法
日本には、1897年ドイツからマッケイ縫いマシン(アリアンズ機)が輸入されて広まった製法です。シンプルな構造上、ソールの返りが良く、どんな柔らかい革でも靴にできる製法です。履き込んでいくうちの、足を包み込むような足なじみは、マッケイ製法独特の特長です。コインローファーなどには、この製法が多く使われています。
マッケイ製法はもともと室内履きとしてクッション性がほとんどなく、屋外で長時間歩く事にはあまり向きませんでした。
中物に、クッション材を入れることで欠点をうまく改善し最近の紳士靴で多くみられるようになりました。引用 文章イラスト↓百靴事典
交換後
究極に軽くする事、歩いた時の曲がりも良くする事を考え、ミッドソール挟まないで新しくウェルトから巻き直し縫い無しのアウトソール接着。
軽くて柔らかく履きやすくなったと思います!
次回修理記事掲載予定は2/28火19:00です
内容は複数(3,6,10mm)グレープソールでオールソール交換
お楽しみに