クレープオールソール交換
底材のクレープソールについて
天然ゴムを主原料としている靴底で「クレープソール」と呼ばれるものがあります。
同じゴム底でも通常は石油系の合成ゴムを使用しているのですが、
このクレープソールの場合は、ゴムの木の樹液からつくられる天然ゴムを使用しています。
デザートブーツ等のカジュアル系の革靴ではおなじみの靴底です。合成ゴムを使用した普通のゴム底と、
天然ゴムを主原料とするクレープソールの違いは、
なんといってもその履き心地にあります。履いてみるとその違いがはっきりと分かるのですが、
優れた柔軟性とクッション性がクレープソールの大きな特徴なのです。天然ゴムならではの反発力が足の裏側にふんわりとした感覚で、
合成ゴムの靴底では絶対に味わうことの出来ない履き心地を味わうことが出来るのです。
しかも意外とグリップ力も強いので、履いていて疲れにくいのです。クレープソール欠点
しかし天然ゴムが主原料なので欠点もあります。
- 乾いた路面では優れたグリップ力を発揮するが、濡れた路面では滑りやすい
- 路面温度が高くなる夏場ではゴムが軟化しねばりつくような感覚がする
- 表面がしっとりとしているため汚れも付きやすく、なかなか取れない
もちろん欠点はありますが、それでもクレープソールの天然ゴムならではのクッション性からくる履き心地はとても魅力的で、古い製法の靴底でありながら、現在でもソールに採用され続けているほど愛好家がたくさんいます。
合理性や理屈だけではない、「履き心地」という感覚がクレープソールの持ち味です。
今回ご依頼のクレープソールのブーツのオールソール交換です。
良く仕上がっています。